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弾丸アラスカ観測まとめ
2016年01月19日 03:02.jpg)




・1月17日(日) 結局ポーカーへ。ロッジにも。
最終日、ロッジのピーアイ2修理とデータコピー。ポーカーへ。
ポーカーの配線と写真、データコピー。
今回開発したオーロラ高速撮像システムはGPSで同期した全天カメラと天頂カメラで構成されていて、視野内にオーロラあるなしの自動判定にシータSを使っています。ノースポールまで行くが、お土産が微妙。夜にドンとウルフランで食事。
フェアバンクスにあるウルフランというレストランで、皆でディナー。私はリブアイのステーキを頂きました。今回のオーロラ観測で一番のご馳走、ほっぺた落ちました
・18日(月)の朝1時50分にフェアバンクスを出て、19日(火)の夕方に成田に全員無事に帰国。
新刊「オーロラ!」の評判まとめ
2015年12月21日 13:50新刊「オーロラ!」(岩波科学ライブラリー)を読んで頂いた方からの評判や書評が集まってきたので、2015年分ということで、いったんまとめます。
イラストがゆるすぎる、コラムが赤裸々すぎる、などなど、おおむね好評です!よかった^^
【フェイスブック上でのコメントより抜粋】
【ツイッター上でのコメントより抜粋】
10月18日 @Iwanamishoten
人工オーロラ高速撮像の旅
2015年03月11日 14:28フィンランド・ラップランド地方での人工オーロラ観測ドタバタ劇をメモします。プラズマの異常抵抗を生む電子の拡散スピードを横から測定するのが目的です。
・1日目 3月9日(月) イヴァロ空港マイナス2度の暖かさ。
移動の日。長い一日。イヴァロ空港からはブルーの車、左ハンドルで右にギア、オートマじゃないのか。雪道を2時間以上走ってケボ・サブアークティック・リサーチ・インスティチュートに到着。(サブマリンと一緒で北極圏の中だからサブ、らしい。サブオ ーロラ帯やサブストームとは使い方が違うのね。)飛行機の中で、アイスクリームを配っていたのにも気づかずに気絶しておいて正解だった。あと横でライオネルが2時間ずっとしゃべってくれて助かった。この、すごく長い(ギリシャまでつながっている?) というE75高速道路をひたすら2時間北上してUtsjoki(ウツヨーキ)というところまで来たら左折して、山道をくねくねとアップダウンを繰り返してケボ観測所に到着。夜の10時になっていた。暗くてよくわからないが、森に囲まれていて、起伏がある雪景色で、とても美しい敷地に見える。朝になったら湖が見えるらしい。東京の格好で来たが、おしゃれ系のブーツは滑って使い物にならない。いまはメインビルの2階から入って突き当りの1人部屋で日記を書いている。1階は食堂。ディナーの残りのラザニアをレンジで温めて頂きました。シャワーは共同。洗濯機もある。ここは暮らせる。週末から大学生18名が来るらしく、ビールの山が入口に積んである。私もパーッと飲みたい。この日、寝たのは起きてから24時間後。先週はロッキー山脈に居て、時差が7時間くらいあったのではと思う。今は時差が逆センスに7時間。朝6時に起きて、成田12時の飛行機でヘルシンキまで10時間、ヘルシンキからイバロまで1時間半。フィンエアは機内食が美味しいと思った。ヘルシンキ空港でポーツマス大学のライオネルと合流。イバロ空港で、ライオネルのボス、ギャリ―と合流。イバロのスーパーマーケットでトゥルク大のエリーナと合流。みんな初めまして。孤独な旅のはずが、賑やかなスタートになった。
・2日目 3月10日(火)人工オーロラ発生実験1。晴れ。マイナス10度。
昨日のことをメモする朝6時。まだネットがつながらず。そして朝からトラブルは続く。日本から郵送しておいた段ボールをスノーモービルで観測所まで運んでもらう。開封。さっそく 屋根裏の現場の出入りで板に親指を挟んで負傷。それから、うっかり日本から持ってきた延長ケーブルを差してしまう事故で真っ暗に。イルカに報告してヒューズを交換してもらう。イルカに頼んで250V のACアダプタ用ケーブルを、デスクトップPC・ディスプレイ・カメラ用に3つ借りてセ ットアップを再会。何度もスノーモービルでラボと観測所をアップダウン行ったり来たり 。親指が痛いので傷テープを持ってきてもらう。太いタイラップで高い位置に三脚を固定。そうこうしているうちに、なぜかケータイだけワイヤレスにつながったことに気づく。たまったメールの中から、マイクが1500-1830 UTにヒーター実験を始める予定を再確認。明るいうちにとセットアップを急ぐ。まずは最大限フォトンを稼ぐため、レンズにはフィルタをつけないことにする。人工オーロラの方位角260度(西から10度南)と仰角30度にカメラを固定。これで今日のセッティング作業は終了。メインビルに戻る。自分の部屋でLANケーブルでノートPCのネット接続を完了。イルカが借りてくれていたIPアドレスは観測PCにセットしておいたので、メインビルからカメラを遠隔操作する。そうこうしているうちに午後になっていた。ランチは朝ごはんのパンやハムから自分でサンドイッチを作るタイプのシステムだったらしく、自動的にパスしてしまったことをエリーナに教えてもらった。そういえばポーツマス大の軍団は、せっせとランチを作っていたような気がした。こんなときのための午後3時のおやつは日本から持ってきたカレーヌードル。まったりとメールを書いて休憩。とうとう始まった1500 UT。ここ17時の夕食のタイミングでヒーター実験開始。リラックスムードのポーツマス大の連中と乱流の3D観測についておしゃべりしたかったが、すぐに観測に戻る。外はまだ明るい。私のカメラのほうはサチって何も見えない。結局光学観測が始められるのは1700-1830 UTの1時間半だけということをマイクともメールで再確認。途中で金星が視野に入り、カメラの方向がほぼ期待通りであることを確認。トロムソでは人工オーロラがばっちり出たらしい。こちらはデータは取得したが、人工オーロラが撮れたという確証はまだ何もない。フォトンが少なくぎりぎりなので、念入りに分析が必要である。ちょっと確認したくらいでは人工オーロラらしき模様は何も見えてこなかった。こちらの夜10時ごろ、日本時間の朝5時ごろ、とにかく心身疲れ果てたころ、窓の外を見るとオーロラが出ていて、窓を開けて1枚だけ試し撮り。外に出て写真を上手にとりたいが、とても眠さには勝てず暖かいベッドへ吸い込まれる。
・3日目 3月11日(水) 人工オーロラ発生実験2(途中でキャンセル)。朝マイナス14度。晴れ。
昨日のことをメモする朝7時。時差ボケが治ったらしい。今日の作業目標は、データを吸い出して詳細な画像解析するのと、カメラの姿勢の微調整を済ませて赤フィルタを付けてみるのと、2点である。それからデジカメでも人工オーロラを狙えるかもしれない。朝の雪が青空に舞う。午前中、観測小屋に走り、昨晩のデータコピーを仕掛け、カメラ姿勢の微調整を済ませてフィルターをセットし、イルカの三脚と延長ケーブルを借りてデジカメ観測の準備を済ませた。今日は寒い。部屋で画像解析をしながらランチ。画像処理に、かなり時間がかかっている。プログラムを仕掛けて、ケボの敷地を散歩がてら車の様子を見てきた。本日のデータ解析の結論としては、、、なんと人工オーロラのシグナルあり、と出た。キター。しかし、かなり丁寧に背景を差し引く処理が必要。今晩はベターなデータを取れるよう、がんばります。午後3時半。快晴。もう少しで、また実験が始まる。ちょっと観測小屋のほうの荷物を整理してくる。観測小屋はPekolaと呼ばれている。かわいい。この観測所を作った人がPeKoと呼ばれていたことにちなんでいて、一番古い小屋らしい。トロムソは雪らしいが、とにかく人工オーロラを出してくれるらしい。いまになって、まわりの人との服装の違いに気づいたが、帽子やスノーブーツなどを持ってくるのを忘れてた。ディナーはチキンカレー、うまい。電離圏が突然崩壊したから、たぶん今日は無理だとの連絡。念のため、待機。19時、今日の人工オーロラはキャンセル。なんとX2クラスフレアが発生中。火球とオーロラのムービー撮影。このとき、トロムソ上空のオーロラを横から400fpsでも撮影した。
・4日目 3月12日(木) 人工オーロラ発生実験3、晴れ。マイナス3度。
時差ボケが完全に治り、朝起きるのがつらくなってきた。今日から後半戦。午前中は、朝9時から、ひき続き初日のデータ解析に取り組む。更なる詳細な解析を幾つか試した結果、なんと薄雲が何度も視野を通過していて、まともなデータにならないことが判明。フォトンを稼ぐためにフィルタをつけなかったのが裏目に出たか。これが午後3時。そして空を見れば美しい薄雲出てますが、美しいですが、夕方には完全に消えてくれることを祈ります。夕方、晴れてきた。雪の坂道を駆けあがり、デジカメサポート観測を屋外にスタンバイ。これが地味に寒い。電離圏が弱くてオーロラが作れない!ということで1640 UTには一旦実験を中断したとマイクからの連絡。まだ空が明るすぎて私のほうデータ撮れていない。それから1800 UT(夜8時)まで待機して再会することなく終了。とても疲れて夜9時ごろに就寝。明日と明後日がある。
・5日目 3月13日(金) 人工オーロラ発生実験4、晴れ。マイナス6度。
朝6時起き。スッキリ。ログを書く。今日は、夕方の観測に備えて、これまでのデータをダブルコピーして、すぐにシグナルを確認できるような解析プログラムを作る。午前中、バックアップ作業を終わらせ、宿代を支払い、人工オーロラ専用の観測プログラムを書き終えた。今は午後1時半。べったりと曇っている。晴れてくれ!解析プログラムはこれから、まったりと作ってみる。その前に、明日は部屋を移動しないといけないということで、いったん荷造りをする。夕方になって晴れてきた。ノルウェーのマイクと連絡をとりあい観測開始。1815-1830 UTだけ念のため低ノイズ100 fpsモードで。それ以外1700-1900 UTは、同じ200 fpsモードで観測。1815 UT以降は、本物の緑のオーロラが見えてきたのをデジカメで確認。1900 UTになり、部屋に戻る。力尽きた。オーロラの夢を見た。
・6日目 3月14日(土) 人工オーロラ発生実験5、晴れ。ゼロ度くらい。雪解けが屋根からぽつぽつと。風が強い。
朝6時起き。ペコラに走りデータを回収して部屋に戻り、さっそく画像処理スタート。朝9時の朝食前に初期解析を終えた。平均画像では人工オーロラが映っているようには見えない。これは非常に残念。デノイズ処理で何か見えてくる可能性はあるが、もうパターンとして確認するのは出来ないので、このデータでは当初の狙いの電子拡散スピード測定は難しいだろう。もしかすると昨晩は十分に明るい人工オーロラが出なかったのかもしれないが、とにかく今晩のラストチャンスはどうするかと悩みながら朝食へ。それから別な建物のほうへ部屋を移動。今晩だけニックと相部屋ということです。荷物を運ぶ間、スキーで移動中のイルカとすれ違った。場所を変えてデータ解析を続ける。パソコンのディスプレイがパチパチっと真っ白になることが増えてきた。頼むから、もう少し持ってください。4月にメインのPCを買いますから。そして超詳細な解析の結果、何かしら人工オーロラ的なシグナル(でも怪しい)を得たところで、遅いランチへ。解析結果を送ったマイクから連絡が来て、こんな高速サンプリング誰もやったことないので今は考え付く限りの策を試していくほかない、とのアドバイス。粘ってデータを見続けていると、本物のオーロラだと同じセッティングで400 fpsでも撮れていたことが判明。今は午後4時半のディナー前。明るいうちに、重たいスーツケースを車に運んできた。あとは観測して、寝て、朝5時に起きて、観測器を解体&箱詰めして、空港へ。(たぶん日記おわり)
一緒にオーロラの研究をしたい方へ
2015年01月15日 18:37
オーロラ観測@ポーカーフラット
2014年11月23日 10:42オーロラ観測の行動ログです。
11月26日(水)
午後2時にロビー集合、晴れ。現地観測のラストチャンス。サブウェイに寄ってポーカーフラットへ。メインビルでボブにハッピーサンクスギビング。夕方、地球がセクター境界を通過。フォールトゥーにはなるが今は太陽風密度が高くイレギュラーの南向き磁場が来るので、夜中にどんなオーロラが見られるか楽しみ。福田さんがQL作成とファイル移動の設定を終え、とうとう新システムの全自動運転が開始。夜9時を過ぎてお腹がすいてきた。よる11時半、オーロラ観測中に書いてみますと約束した原稿を出版社に提出。北にきれいなオーロラが出ている。全自動観測は順調に停止している。(ちゃんと自己判断して磁気天頂の視野内にオーロラが来ないので撮影しない)。QLのほうは研究に使えなさそうなことがわかり解除。AE指数がゼロなのに静かにきれいなオーロラが出ているところで、今回の観測日誌は終了です!(この後、オーロラは明るさを増し激しく動き、2時半すぎまで背の高い明るいオーロラが空に浮かんでいた。地上の磁場には対応がなく、とても不思議である。)
いまから帰ります!もうすぐ朝の1時
11月25日(火)「食い倒れからのポーカー」
9日目。雪。ここポーカーの山道は積もっている。さきほどジェイソンが除雪車ですごい勢いで降りてった。午後5時にポーカーに到着。さっそく自動判定カメラの電源をオンオフして問題が解決し、IP Powerにつないで完了したところでログを2日分書く。朝9時ロビー集合で、片岡・福田がIARCへ。山田君は藤野さんと市内を回るとのこと。赤祖父先生に今回の観測初期結果を自慢しに行く。「ビーズ」と「パッチ」について、もっと物理的な表現をしていく必要がある。オーロラにはわかってないことが多い。岩花さんにファントムを返却。永久凍土と関連した巨大霜柱が出来ていたらしい。IARCの図書館でWagnerの博士論文を探す。別なメインの図書館で待っていた八重樫さんをピックアップしてフェアバンクスB級グルメツアーへ。AHAなんとかというレストランでランチ。メニューの寿司がカラフルすぎて目がチカチカする。フォーを食べて癒される。アラスカローストコーヒー店で、コーヒーと巨大ティラミス。「雪の日こそアイスですよ!」ということで続いてホットリックスというアイス屋へ。サンクスギビングホリデーに入る八重樫さんを再び図書館に降ろし、フレッドマイヤーで延長ケーブルを買ってポーカーへ。無事に作業を終えて、ホテルのレストランでアラスカンアンバーを飲んで寝る。
鼻水を垂らしながらアイス食べてるみたいな写真になった。アラスカンブルーベリーアイス。
11月24日(月)「チェダ」
8日目。朝11時ロビー集合。天気予報では曇りで、夜中から雪。水問題を説明に行くためポーカーへ急がねばならない。なぜか、しきりに塩キャラメルをみんなに配る山田くん。ポーカーでは、手分けしてデータコピーと撤収準備の作業を進める。ロッジに寄ってポータブルディスクを新品に交換。レモングラスというタイ料理屋に午後3時45分ごろに入って遅いランチのカレー。山田君「イエローカレーって黄色いんですね!」一同「・・・」サンタクロースの町でお買い物。山田君「チェダ温泉」「フラッドメイヤー」など微妙に間違っている。スーパーに寄ってカニやアラスカンアンバーを買ってきて、観測の成功を祈念してホテルの部屋で打ち上げ。途中、自動判定カメラに不具合が発生したことを確認。夜10時半ごろに藤野さんが合流。
11月23日(日)「タートルクラブ」
7日目。昼起き。疲れとれた感じ。バーカウンターの置手紙を見ると、工学部組は私の部屋に荷物・食糧・データなど置いて、さっそくチェナ温泉へ向かったと思われる。理学部組はこれからポーカーで最終セッティング。明日から天気が崩れる予報で今晩がラストチャンスとなる可能性が高い。
いま朝の3時にホテルに戻ってきた。寝る前に書く。外はマイナス18度。今までと似た太陽風だが、PBIが続いてサブストーム起きないパターンのやつだった。X成分が比較的強いのと、磁場の方向が比較的安定しているくらいしか昨日までの太陽風との違いがない。これはMHDシミュレーションしてみよう。午後2時にロビーで八重樫さんが手作りマフィンを持って登場。女子力たかい。サブウェイでランチをゲットして片岡・福田・八重樫の3人でポーカーへ。sCMOSもフィルタを取り換え、観測モードを見極め、最終セッティング(STELフィルタなし、NIPR赤フィルタ)が完了。しかし曇っていて星が見えずピントの確認が出来ないままタートルクラブへディナー。この時点でポーカーSOCが断水。タートルクラブに予約せずに行ったら激混みで、バーで待つことに。福田さんバーカウンタにちょこんと座って笑顔でオレンジジュースを頼む。ステーキ最高にうまかった。外に出るとまだ曇り。オーロラロッジにお邪魔して晴れるまで待機。ピント確認と、昨日のデータで学習させた自動判定のテストをさせてもらいました。オーロラは北の空に薄く、圧倒される星の数。
いろいろやってみて、これが今回の最終型。
11月22日(土)「ニョコニョコ」
6日目。12時ロビー集合でホテルを出発。晴れ、風、新月、太陽風変わらずフォールアウェー。山田くん、とうとう相部屋の藤野さんと対面したらしい。片岡、福田、山田、田中、山下、竹内。フォーを食べた。田中さんsmallじゃないフォーを完食して「成し遂げた感ある」。立体視観測3地点目のHaystackを下見に行って、間違ってニョコニョコした道を進み時間をロス。午後3時少し前にポーカーに到着。午後4時45分、既に外が暗い中、この備忘録を書く。
夜10時、つづきを書く。さきほどGPSのPPSがストップしていたので電源オンオフすると直った。来週からIPパワーにする。午後8時ごろに田中さんがSafewayから中華を大量に持ってきてくれた。山下さん「サンタクロース行ってきましたー」。以上。たぶん面白くなかったのかな。とにかく、お腹いっぱい。竹内君「口あけたら切れる・・」。福田さんは新しい機械学習モデルにして再スタートを完了。午後9時半、田中、山下、竹内(&なぜか山田)は荷物をまとめ、レッドブルがぶ飲みでHaystackステレオ観測へ旅立ちました。無事に観測と明日のチェナ温泉観光を終え、帰国されることを祈ります!
朝1時半、つづきを書く。さきほど空に雲がかかってきたところで激しいブレークアップ。もう1時間早く来てくれればと思いますが、これも自然。雲が分厚くなってきたようなので帰ります。毎日がマイナス15度くらい。
11月21日(金)「自動判定成功」
5日目。10時半ロビー集合でホテルを出発。晴れ。強風。太陽風はフォールアウェー。片岡はIARCでKatheと水問題の打合せ、その間に5人は博物館を見学。Fred Mayerで買い出ししてロッジへ。たぶん午後1時ごろには黒箱を撤収してポーカーへ。午後3時、ピーアイ2に間違ったPCを入れていたことに気づいて再びロッジへ。ここでlets2012とlets2014を入れ替え。無線LANの入りがよくなった気がする。ポーカーに全員到着後、ランチ。田中さんが鳥一匹を購入していて、レンジでチンして山田くんがさばいた。極地研CMOSを山田・福田がEast Domeに設置し、画角の一致はほどほど、ピントを合わせた。チャタニカロッジでハンバーガーを避けた注文を考える一同。ポーカーに戻り、夜、ピントがずれていることに気づき、片岡・福田がアルミテープでピントを直す。桜時計もオフになっていたので片岡が修正。強風が吹きすさぶ中、真夜中のブレークアップ。自動判定が初めて機能して夜中なのに福田さん最高の笑顔。田中マルチスペクトル観測が終了。East Domeに撤収。オーロラの下をドライブし、1時半ごろにホテルに戻った。
強風で外に出てられない・・
11月20日(木)「ザ・オクトミ・ポジション&高速立体視」
4日目。晴れすぎて、前のめりに観測準備を進めすぎて、疲れがたまったので14時ロビー集合でホテルを出発。晴れ。太陽風はフォールアウェー。久々にぐっすりねられて気合が違ってました。ダウンタウンを歩いて、GIに行って15時半からのNeil Davisのポーカーを作ったときの講演を聞く。博物館の閉館20分前にクイックルック、明日も来ていい言われた。The Pump Houseを17時半に予約、吉川さんとお別れ会。レインディアテンダーロインを豪華に食べて、ホテルに吉川さんを降ろし、観測に向かう。ロッジで黒箱セッティング中、長いほうのディスプレイケーブルのコネクタを忘れていたことに気づく。半泣きになりながら短いケーブルでディスプレイ、キーボード、マウスを箱のすぐ外に設置し、震える手で撮影画面を見てみると、奇跡的に星座がポーカーと一致している。北の空には明るいオーロラが待っている。急いでピントを合わせる。アラスカ時間では午前の1時前後に、とうとう高速立体を成功させる。磁気天頂に何度も素晴らしいオーロラが。マルチステレオの3地点観測を展開しつつ、高速立体をやる、という二度とできないような観測に成功。ポーカーは山下&山田、ロッジは片岡&福田、3地点目は田中&竹内、でした。ちょっと一段落で、これからはペースを落としていけそう。あとnorthward IMF turningがこのイベントの原因だと考えられる。
磁気天頂にオーロラが出てくれた(T_T)
11月19日(水)「ピーアイ2」
3日目の目標は、午後1時までにピーアイ2をロッジにインストールすること。山下さんがホテルでダウンしていた日。ポーカーに到着し、さっそくSTEのCMOSが認識されない問題を解決するため、配線をやり直してもダメ、PC再起動したら直った、と山田くん。チャタニカロッジで薄切りリブステーキのサンドイッチの味が牛丼の味に似ていて癒される。続いて山田くん、星空を合わせながら、磁気天頂を視野の真ん中にする調整作業。そしてセットアップ完了直後にブレークアップ。叫ぶ山田君。渦巻く見事なオーロラで、はじめてオーロラを見る田中さんと竹内君は喜んでいました。高速脈動を肉眼で確認。しばらくしてから、ぶるぶるオーロラ。
11月18日(火)「ファントム」
2日目、朝10時半集合に山田君遅刻して置いて行かれる。朝11時に八重樫さんと再会、トナカイのカフェでランチしてお別れ、また会いましょう!昼過ぎに、ポーカーに行く前にロッジに寄ると、熊谷さんが16時過ぎに戻るとのことで、17時少し前に再びロッジへ。どういうものか見てもらおうと、借り物のファントムをいきなり壁にぶつける事故を起こしてしまいパニック。東北大の高崎さん&佐藤さんと偶然ポーカーで合流。チャタニカは火曜休みで、ポーカーで一緒に非常食の夕食、ちょうど同じ2週間キャンペーン観測(新月に合わせてる)。チャタニカにポーカーのカギを届けてもらうという上級テクを教えてもらう。ずっと曇りで、10秒エコノミーモードで観測中。エビキャムにバグを発見し(2時間たつと設定がリセットされる?)、明日から修正版で観測する。GPSトリガーは、アンテナも含めて全て極地研のもので、うまく動作しているように見える。夜11時半に田中さん、山下さん、竹内さんがホテルチェックインしてるときに遭遇。山下さん38度の熱が発生したらしく、とにかく寝て朝に様子を見る。2日目の太陽風は、基本あまり1日目と変わらず(密度高いかな)、と思った。
11月17日(月)「凧」
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宇宙電磁力学の後半まとめ
2014年07月01日 18:32講義「宇宙電磁力学」後半も基本的に完了ということで一旦まとめます。教科書はParkerの「Conversations on Electric and Magnetic Fields in the Cosmos」と、Alfvenの「Cosmical Electrodynamics」です。参考文献として配付してきた論文はこちら。(https://polaris.nipr.ac.jp/~ryuho/coem/)。
第7回は2014年6月10日(火)、衝撃波加速されると、べきが圧縮比だけの関数になるということで、Rankine-Hugoniot関係から、衝撃波の圧縮比がマッハ数の関数としてどうなるか。磁場が入るとどうなるか。もっとParkerに聞き耳を立てていこうということで、太陽風のParker理論を導出しました。Parkerスパイラルも同じ論文。もう一点マスロスについては省略。参考文献はParker1958ApJ。
第8回は2014年6月17日(火)、リコネクションはなぜ重要だと思う?プラズモイドが飛んだりシステムが変わる。磁場のエネルギーが解放されて軸磁場方向のパラレル電場もできる。磁気レイノルズ数Rmの復習、Rmはデカい(Parker教科書ではアルベーンスピードVaを代入してルンキスト数と呼ぶ、10章を読んでいく)。プラズマは、圧力バランスした接線不連続TDの膜を作りやすい。磁力線を流入スピードUでTDに集中させすぎて膜を破るような極端なケースを考える。コタエから言うとUがVaのルートRm分の1になるのがSweet-Parkerで、VaのログRm分の1になるのがPetschek。プラズマの掃き出しスピードは変わらずVaだけど、磁場の消し方がPetschekだと2桁くらいは速くなってフレアやサブストームの時定数と整合的。参考文献はParker1957JGRとPetschek1964NASSP。
第9回は2014年6月24日(火)、カミナリがビカビカしてるので、放電の集中化の傾向についてなぞかけ。授業の準備不足でピンチということで、プラズマが自分の作る磁場で締め付けるピンチ効果とBennettの関係式を導いてみる。これは宇宙のフィラメント状構造の本質なのか?Isobe2005Natureのシミュレーション結果を見てみると、Parker不安定→Rayleigh-Taylor不安定→Kelvin-Helmholtz不安定と不安定が不安定を呼ぶコンビネーションが浮上磁場の細かい磁気ループ構造を作っているように見える。しかし不安定が3つも連鎖して、最後は間欠的リコネクションだし、かなり楽しい!とテンションが上がったところで、磁気テンションを磁束管の浮力を超えるParker不安定では、スケールハイトの何倍くらいの波長から不安定かを求めたところで時間切れ。参考文献はParker1966ApJ。
第10回は2014年7月1日(火)、まずは先週やり残したオーロラの縞模様について。Chaston&Seki2010JGR、Wagner1983JGR, Wagner1981GMを読んで、オーロラのカーテン模様に現れるプラズマの集中化も、基本的にはK-H不安定模様(Alfvenicな場合はすぐにtearing不安定が発動)であることを確認。これらの論文は、例えばcurlを見たらダブルレイヤー、ruffを見たらAlfvenicを連想する理論的な根拠となるだろう。最後の参考文献はAkasofu2011AnGeo。Alfven Medal Lectureのまとめで、Parkerも登場するため、宇宙電磁力学を締めくくるにふさわしい論文でした。レポート課題は、これまで3か月取り組んだParkerとAlfvenの教科書を復習し、自分なりに短くまとめること。
宇宙電磁力学の前半まとめ
2014年06月04日 20:334月から取り組んできた講義「宇宙電磁力学」が折り返し地点ということで、何をやってみたか、ここまでの流れを一旦まとめます。パワポなど準備も用意もしておらず「解はたちどころにみつかり~」と白板に向かってフリーズするスリル。教科書はParkerの「Conversations on Electric and Magnetic Fields in the Cosmos」と、Alfvenの「Cosmical Electrodynamics」です。参考文献として配付してきた論文はこちら。(https://polaris.nipr.ac.jp/~ryuho/coem/)。
第1回は2014年4月15日(火)、理想磁気流体方程式、質量保存則からの太陽風のradial expansion、運動量保存則からの大気のscale height、MaxwellとNewton、Galilei変換、圧力パランスで考える大気・磁気圏・太陽圏のサイズ、というイントロをやりました。AlfvenとParkerの教科書のテーマを、それぞれjEパラダイムとvBパラダイムとして戦わせ、自分なりの答えを得ることを講義の目標と設定しました。初日の参考資料はAlfven1942Nature。
第2回は2014年4月22日(火)、frozen-in、磁場の誘導方程式、そもそもプラズマとは?からの、Debye長が小さい、プラズマ振動数が速い、Sahaの電離公式、Ohmの式でE/Bが小さい、磁気レイノルズ数が大きい、ことなどをParker教科書を中心に楽しみました。JpGUとGWで2週間もインターバルがあるということで、ここまでの復習と、Parker教科書9.5章を読んで弱電離プラズマのOhmの式を導いてレポート提出してもらい、一旦ここでParker教科書の流れに沿った保存則としての美しい磁気流体方程式を離れます。学生が見つけてきたウェブサイト3つをここにメモ。1.https://www.astr.tohoku.ac.jp/~nakasho/WebPage/note/note.html、2.https://www2.yamanashi-ken.ac.jp/~itoyo/lecture/plasma/Default.htm、3.https://www.quant-ph.cst.nihon-u.ac.jp/~takasugi/plasma/note/
第3回は2014年5月13日(火)、Alfven教科書に沿って、単一荷電粒子(より具体的には宇宙線)の基本的な動きとかスピード感を考えておこうということで、静止エネルギー、運動エネルギー(相対論)、Larmor半径とジャイロ運動、第1断熱不変量、guiding center、ドリフト運動、ミラー運動。あまり関係ないけど今後のためのメモ「プラズマということばは、気体放電における陽光柱の中の状態を指すものとしてラングミュアによって導入された。」
第4回は2014年5月20日(火)、Alfven教科書に沿って、Van Allen帯を理解するための基礎になる、相対論的荷電粒子の「双極子磁場」中での基本的な動きを知っておこう、ということで、Stormer軌道とドリフト軌道。残念ながらMcIlwainのL値は省略することに。まだ関係ないけど今後のためのメモ「放電は、多くの場合、電場の強さが最小になるように自分で適合する。」
第5回は2014年5月27日(火)、Alfven教科書に沿って、2次Fermi加速(第2断熱不変量)、磁気ポンプ(第1断熱不変量)。脱線して、磁気ミラーによるロスと磁場収束のつり合いの検算と、斎藤先生とAlfvenのバレリーナスカートについて紹介しました。参考文献はFermi1949PhysRev。
第6回は2014年6月3日(火)、Alfvenから離れて再びParkerへ。「双極子磁場」は面白かったが、「衝撃波」では相対論的荷電粒子はどうなるか。宇宙線のParker方程式からの衝撃波Fermi加速(Diffusive Shock Acceleration)、脱線して太陽風のParkerスパイラルと衝撃波加速の最高到達エネルギーについて。参考文献はParker1965PSSと、Blandford&Ostriker1978ApJ。
(後半へつづく)
ワサビーズまとめ
2014年05月08日 19:57本日、太陽フレアによる地球上での被ばく線量を予測する新手法のワサビーズ論文が受理されました!とにかく一段落ということで、ワサビーズについて簡単にまとめておきます。ことのはじまりは東工大で決起集会を行った2010年6月29日(火)です(下の写真、このあと居酒屋で・・・)。極大期を目前に、大フレアが起こった時の航空機の被ばく管理にも実際に役立つ宇宙天気モデルをメイドインジャパンで作りたいと考える研究者が東工大に集まり、科研費プロジェクトを始めました。みんな若かったあの頃から、はや4年。。
太陽の爆発現象から地球に向かって放出される太陽高エネルギー粒子(SEP)の影響は、最悪の場合には航空機パイロットの1年間の被ばく線量基準に達する恐れもあるため、宇宙天気予報でも最重要課題として知られています。しかし物理的に予測するのは複雑すぎて困難とされてきました。難しいからこそ組んで研究しよう!ということで我々は、この航空機被ばく線量を物理的に、かつ定量的に予測することを目的として研究を進めてきました。2011年と2012年の春の学会では、「太陽放射線被ばく」セッションを開催しました。この日本初の航空機被ばくの宇宙天気予報セッションの記録がこちらです。
Kataoka, R., T. Sato, and H. Yasuda (2011), Predicting radiation dose on aircraft from solar energetic particles, Space Weather, 9, S08004, doi:10.1029/2011SW000699.
結局NICTの久保さんにも助けて頂いて、次のような3段階のモデル計算を行うことにしました。
1.地球軌道へ飛来するSEPスペクトルの時間発展プロファイルをFocused Transport Equationの解から推定し、静止軌道衛星の観測データで補正をかける。
2.磁気圏モデル磁場中のプロトン追跡を行い、任意の緯度経度における大気上端でのSEPスペクトルを得る。
3.任意高度における被ばく線量を、大気上端の任意のSEPスペクトル形状に対応したモンテカルロ空気シャワーによって計算する。
上記の3段階計算を用いて、過去に発生した最高エネルギーSEPイベントについて、地上の中性子モニター観測との比較から定量的な検証を重ねることで、最高エネルギーSEPの宇宙天気予報システムWASAVIES (WArning System for AVIation Exposure to SEP) の開発に成功しました。論文が幾つか出版されています。留まる事のない今後の発展をお楽しみに!
1.被ばく予測モデル・ワサビーズ
Kataoka, R., T. Sato, Y. Kubo, D. Shiota, T. Kuwabara, S. Yashiro, and H. Yasuda (2014), Radiation dose forecast of WASAVIES during ground level enhancement, Space Weather, in press, doi:10.1002/2014SW001053.
2.背景太陽風モデル
Shiota, D., R. Kataoka, Y. Miyoshi, T. Hara, C. Tao, K. Masunaga, Y. Futaana, and N. Terada (2014), Inner heliosphere MHD modeling system applicable to space weather forecasting for the other planets, Space Weather, 12, 187-204, doi:10.1002/2013SW000989.
3.空気シャワーモデル
Sato, T., R. Kataoka, H. Yasuda, Y. Seiji, T. Kuwabara, D. Shiota, and Y. Kubo (2013), Air shower simulation for WASAVIES: Warning system for aviation exposure to solar energetic particles, Radiation Protection Dosimetry, doi:10.1093/rpd/nct332.
NASAゴダード滞在記録
2014年03月23日 21:50NASAゴダードに入りました。9年前の2月の大雪の日から1年間を過ごした思い出の場所です。構内は基本的に撮影禁止なのでアレですが、記録します。
3月21日(金)、晴れ。ゴダード1日目。宮原カーで朝10時にゲートでバッジを受け取り、お土産を買って時間を調整、さらにジェームズウェッブ望遠鏡の組み立て現場を見学してから、関係の研究者が全員集合しているビル21へ。図書館も銀行もカフェも、あまり変わらないなあ、当時いろいろあったなあ、・・・財布落として青くなってたら届けてもらったなあ、とか思い出に浸りながらビル21を歩いて探検中、1階で八代さんオフィスを見つけた。2階を探検中に思わずニールと遭遇し、3階のメイチンのオフィスを教えてもらう。私とジョナサンの使っていた3階の窓のないポスドク部屋のドアが白壁。なんでもCCMCサーバールームの一部に改築されたらしい。切ない。11時にアンティと再会。パパッと情報交換して、すぐ11時15分からの宇宙天気タグアップへ。アレクサンドレとイーワZhengさんに太陽風モデルを説明して、再びアンティと情報交換していると12時になり、ランチへ。午後はニールの研究の話を聞いたり、ジョルダンの研究指導を観察したり、メイチンやLiさんに挨拶するくらいで夕方には疲れて撤退。
3月22日(土)、晴れ。コートのいらない陽気。ベセスダにカニを叩きに行ったり、夕方はロックビルのフランクリンで待ち合わせてアンティたちと地ビール飲んだり。
3月23日(日)、完全に休暇。
3月24日(月)、晴れ。マイナス5度。ゴダード2日目。ドラえもんフリースでモフモフ出動。午前中は八代さんにSEP研究の報告。あっという間にお昼になって、フォー75へ連れてってもらう。ここのフォーが一番うまいという。午後はアンティと打合せ。CCMCのリアルタイム部隊であるSWRCの最新事情を教えてもらう。ポスドクのシーゴも合流して極端宇宙天気の新たな研究課題を洗い出しているうち、気づけば夕方に。昔住んでいたチェリーヒルにあるチリバーガー屋でハッピーアワーのファットタイヤ。明日は雪の予報。
3月25日(火)、雪の予報だが、まだ降っていない。そしてNASAも閉鎖されないようなので出発。ゴダード3日目。すぐ雪が降ってきた。午前中は八代さん、秋山さんとCMEや地球へのインパクトに関する研究の話。「見えないCME」が、意外に宇宙天気で重要で面白い。廊下でいきなりドンと再会!八代さんたちとサファイヤというインド料理屋へランチへ。おいしい!午後は、あちこち忙しく歩き回った。まずはドンのオフィスでオーロラとケルビンヘルムホルツの話。アンティを捕まえてSEPモデリングの現状報告。エリザベスとオーロラザウルスの話。ニールにSEPモデリングの話をして、フランクリンへビールへ。ダブルIPA強すぎた。
3月26日(水)、晴れ、道路に雪は残っていない。ゴダード4日目。強風で寒い。メイチンとHuanへランチへ。午後はビル33のグヨンに会って、ビル3の宇宙飛行士セミナーに参加。アンティのオフィスでオーロラの話をして、バスボーイズアンドポエットでビール。
3月27日(木)、晴れ。ゴダード5日目。午前中はビル21。ドンとケルビンヘルムホルツ・オーロラの議論をして、アンティの紹介でニッキに挨拶。ビル33に移動して、韓国日本ハイブリッド料理屋へボブ、ジェイ、みんなでランチへ。ランチから戻り、ジェイと中間圏の新しい成果を報告していたら、チャールズ・ジャックマンに紹介してもらい、高エネルギー粒子の大気インパクトモデリングについて議論しました。ハッピーアワーの地ビールとウィング。
3月28日(金)、ゴダード滞在最終日。雨。アンティと手短に宿題の復習。午後1時からセミナー。大量の質問とコメント。ビル21のみんなにお別れの挨拶。またどこかで会おう!午後3時に岡島さんX線天文ラボツアー。エリア200にも連れてってもらいました。ドン宅でディナー。とにかく素晴らしかった。明日、帰ります。
ヘルシンキ滞在記録
2014年03月11日 01:04ヘルシンキ研究生活始まりました。記録します。
3月10日(月)、晴れ。ヘルシンキ大学1日目。朝9時過ぎにエミリアのオフィスに到着。さっそく仕事にとりかかる。宇宙天気の新しい論文について独立に考えてきたことがだいたい同じだった素晴らしい。ボスのコスキネンさんのオフィスにエミリアと突撃し、滞在目的と最近の論文をまとめて報告。カタリーナと合流して大学のカフェテリアへ。サーモンのスープがおいしい。午後は、博士論文執筆中のアレックスとコロナ質量放出の変形ほかを議論し、投稿論文執筆中のカタリーナと2段階急始の仕組みを議論したところで時間切れ。マチルダのお迎え付き添い&カフェでケーキとカプチーノ。明日はヘルシンキ大とフィンランド気象研究所の合同セミナーで宇宙天気について話します。金曜にアールト大でも何かしゃべる予定。
3月11日(火)、晴れ。朝9時、6番のトラムでフィンランド気象研究所へ。ダンとノーラに挨拶。すぐイギリスに行くというアニカを捕まえて一緒にランチ後、急いで太陽プロトンのモデルを説明。セミナーで宇宙天気モデリングの話を1時間。ダンとノーラがFMIの見学コースに連れてってくれた。オーロラの最新データを見せ合って議論しているうちに時間切れ。夕方、バスと地下鉄を乗り継いでダウンタウンに向かい、キルスティ夫婦とエリザベスが合流してディナー。チーズとワイン。ホテルに戻ったのが夜10時くらい。
図1:フィンランド気象研究所で、昔の魚眼カメラにダンとノーラ
3月12日(水)、晴れ。朝9時、6番のトラムでフィンランド気象研究所へ。朝コーヒーを買って、ダンとノーラと新オーロラ計画で問うべき問題について話を詰めた。ノーラにラジオペンチを借りた。アラビア工場まで歩いてランチついでに本場のムーミンマグをゲット。午後はヘルシンキ大学へ移動し、エミリアの部屋でコロナ質量放出と太陽サイクルの話を詰め終わった。途中でカタリーナが来てくれた。メールを見たら、塩田くんの新しい太陽風シミュレーション論文が受理されたと日本から朗報!なんでもサブストーム動物園計画があるんだとか。なぜ動物園計画が流行しているヨーロッパ。730番のバスでダウンタウンに戻り、エミリア、サミ、マチルダと、ユーリ、というレストランで待ち合わせてディナー。マチルダにキティ―ちゃんを差し上げました。
3月13日(木)、晴れ。メールを見たら礒野さんのNO観測論文が受理されたと日本から朗報!朝10時前にFMIへ。ダンとオーロラ観測の細かい話を詰めて、壊してしまったラジオペンチをノーラに返して、アリがヨーロッパ地磁気誘導電流モデリングの最新情報、それからミンナがグローバルMHDとブラソフコードの最新情報を紹介してくれた。宇宙天気モデラーの若いD論学生2人に今書いている論文を教えてもらい、セバスチャン、ノーラ、マックスとランチへ。FMIを去る前にリサの磁気圏モデル長期ラン結果について議論した。大学へ移動し、宇宙天気モデリングのプロポーザル執筆中のエミリアと数時間、幾つかの重要論文と問題点について確認作業。すっかり疲れて、サミとマチルダの待つおうちへ移動。トナカイのハムとか、黄色いベリーとか、口の中で音の鳴るチーズとか、ダビンチのワインとか。マチルダがフィンランド語をたくさん教えてくれた。サミが送ってくれて、迷子にならずに数分でホテルに到着。
3月14日(金)、今日も晴れ。朝食を食べながら無理やりフィンランド単語をインストール。急行列車はピカユナ。速達はピカキルイェ。塩辛いはスオライネン。雪はルミ。魚はカラ。クースィはモミノキ、あるいは数字の6。水はヴェスィ。というわけで朝イチでヘルシンキ大学に行ってラミと太陽プロトンモデリングの議論。それからエミリアのオフィスで仕事中、シャブナムがショックリスト作成の話を教えてくれた。午後はエスポーにあるアールト大学へ移動し、オーロラ高速データと磁気圏シミュレーション結果を紹介。ケルビンヘルムホルツ研究で名前を知っていたカタリーナ、サブストーム研究で名前を知っていたトゥイヤと話し、ほかポスドク・学生の研究成果を聞いて今回の仕事が終了。帰国します!明日は雪らしい。