8Kオーロラの公開です

2015年02月13日 07:57

本日の午後2時から8Kオーロラを初公開します。上映イベント後には、8Kオーロラの一部をウェブで公開しますのでお楽しみに。

https://www.nipr.ac.jp/info/notice/20150209.html

https://www.nikkan.co.jp/news/nkx0720150213eaae.html

プレスリリースについて繰り返し質問されたことについて、以下に簡単に補足を書きます。まずハウルで得られる全天周の画素数は8800ピクセルx8800ピクセルで、3Dオーロラのときの全天周映像と比べると約10倍のピクセル数になっています。ハウルは、実は殆ど360度カメラになっていて(真下カメラはつけてないので真下だけ抜けてる)、上半球をトリミングして直径8800ピクセルなので、まわりの観測器も、足下の雪景色もまるごと美しく記録されている、今までの魚眼写真とはまるで違う、どこを見ても異様にキレイという特徴があります。桁違いのピクセル数の撮影、画像処理、投影を一通りやってみたことで、多くのことを学びました。

私は、人間の目の限界を超えた映像に興味があります。2013年10月に神楽洞夢で次世代の高解像度映像に囲まれた瞬間いてもたってもいられずに自分でも何か始めなければと思ってやってみたのが今回の「ハウル」です。従来の全天周オーロラ映像では全然ダメだとはっきりわかったのです。なぜ1年後の発表か?という質問を頂きましたが、まずは撮影、次に画像合成の研究、そして上映実験、などを繰り返して、ちょうど1年後に、この神楽洞夢で公開できることになったのは、いい記念になりました。本日の午後、いよいよハウルと神楽洞夢を使って、5台で撮影して5台で投影する、ということが初めて実演されます。今は5台に限っていて、まだ直径8Kという空間分解能ですが、原理的には64台構成で100Kなども可能です。リアルなオーロラの世界をまるごと持ってくるような時代が来ています。失敗を恐れずに次に進みます。