サウサンプトン大学の滞在記録

2014年02月18日 15:37

オーロラ研究調査旅行ということでサウサンプトン大学に滞在しています。できるだけ写真も入れながら、できるだけメモを残していきます。

 

2月16日(日)、大雪が一段落。早朝しゃりしゃり雪でブレーキかかりながらスーツケースと共に成田空港に移動。スカンジナビア航空は初めて。というか今回の訪問先はことごとく初めて。コペンハーゲンで乗り換えて、ロンドンに到着。高速バスで2時間かけてサウサンプトンへ。それからタクシーでホテル(大学の近くにあるハイフィールド・ハウス・ホテル)に着いたのがUT夜の11時ごろ。24時間を超える長い長い移動の一日だった。(ツイッターにメモが残っている。)

 

2月17日(月)、しとしと雨。朝9時15分にハンナが歩いてホテルまで迎えに来てくれた。洪水大変でしたね、日本も雪が異常とか話しながら大学へ。街並みがレンガ。大学構内も上ったり下りたり川が流れ、地形がすばらしい。嵐で折れたらしき木が取り囲まれて工事中。職員用と学生用のパブがあるらしい。フルーツとか市場まで開いている。研究室の大きな丸テーブルで月曜朝にいつもミーティングしてるということでコーヒーを入れてもらってスタッフ・学生と初顔合わせ。ベティ―、カトリーナ、ロバート、ハンナ、サム、オリ、と呼んでいて、この順に偉い。私はフリッカリングの専門家と知られていて、今回オーロラについて学びに、そして共同研究推進のために来たと説明。みなさん英語が超速で、気を抜くと何を言っているかすぐわからなくなる。しかしまあ優しい。とてもリラックスさせて頂きました。ダンやニコライ、フレッド、今回の旅で会うことになるみんなは、サウサンプトン大学とつながっているとのこと。まずはハンナにアラスカ観測や面白いデータの近況報告など。そういえばルックルックペーパーが蔓延してるとのこと。それにしても、いま極地研が北欧でどういう最新データをどうアーカイブしているかを私がきちんと説明できないのは痛い。これ重要な宿題。スタッフ4人でランチへ。マッシュトポテトと、ナス焼トマトソースうまい。若い学生であふれかえる食堂。午後イチでサムがオーロラ動物園計画のセミナー。セミナー後は、ASKのアーカイブ状況と、ハンナの最新オーロラ研究の話をたっぷり教えてもらい、サイエンスの議論に突入。ものすごく面白いのに時差ボケで頭が疲れすぎて辛い。高速撮像データのアーカイブ手法と解析手法を共有したい、電離モデルを覚えたい、フリッカリングの理解がどこまで進んだか確認したい、などなど希望だけ積み残したまま魂が抜けた。いいから、とにかく教会で曲がるのよ!というハンナの一言アドバイスのもと、ちゃんと迷子にならずに午後5時ごろにホテルへ戻った。けっこう歩いた。アラスカでダメージを受けた右ひざに爆弾の予感。雨の中傘をさして、いい感じのパブを探して一人夜の町を歩いてみた。一番荒々しいパブに入ってしまった。辛すぎるチリを 耐え、ギネスを飲んで退散。ホテルに戻り5秒で気絶。たぶん疲れがたまりすぎている。

 

2月18日(火)、雨の音。時差ボケで朝4時起き。どうしても寝られないのでメールを書いたり、このメモを書いたり。9-ishに出勤したところ研究室には誰もいない。一瞬だけ朝日が射して気持ちいい。久しぶりにまったりと研究に着手。気分は最高。そうしてアラスカで撮ってきたデータを見ていたら細長い変なオーロラを発見したので、どれほど細いかという分析を済ませる。ベティ―が来たのでコーヒーもらいつつ質問攻め。逃げられた。量子力学教えてくる!と叫んでサムがプリントをつかんで走って行った。戻ってきた。大雨で向かったランチはチキンカレー。パッサパサでまずい。午後はサムと研究の話をしてふと外を見ると大きな虹。高速カメラの運用体制と限界、大気電離と大気化学のモデル、なにかと収穫がありすぎる。よた話をやって、大学の生協で土産を物色してみる。キャッシュを引き出そうとATMでもたもたして振り返ると学生の行列。午後6時にホテルに戻ってディナーへ。まだ眠くないし体も頭も軽い。

 

2月19日(水)、晴れ。時差ボケで朝4時起き。なんと磁気嵐が発生しているではないか!と慌ててカメラ設定を変えた結果、800fpsの連続オーロラ観測に初めて成功。4278で15kRという、ごく明るいオーロラでぎりぎり行けた。時差ボケ万歳とはいえ午後4時にセミナー、夜はディナーが待っている。学生の流れに合わせて9時出勤。みんなアメリカ語じゃなくて英語をしゃべってるんだなあ、とかぼやぼやしながらオフィスに着いたのが朝の9時ごろ。午前中はハンナと次の共同観測計画について細かいことを詰め終えた。コーヒー行くぞ、と呼びかけで、コーヒーにみんなが集まる会?に参加。ハイティーってのはこれこれこうで、サパーってのはこれこれこう、とロバート。部屋に戻ってロバートのtranspolar arc研究について議論。今後は極冠の物理がますます面白いよね。セミナー係ドイツ人の静かな銀河磁場屋さんがクラウンという近くのパブにランチに連れていってくれた。オフィスに戻り、たくさん細かい質問をやりとり。午後4時、急こう配の階段教室に移動して高速撮像と立体撮像について天文学者向けに45分セミナー(http://www.astro.soton.ac.uk/~seminars/)。ジェットラグ吹き飛ぶ質問の嵐で私もスイッチ入りました。オフィスに戻って専門的なほうの議論をまったり。午後6時すぎに城壁に囲まれたダウンタウンに移動。しとしと雨、カトリーナがとにかくおしゃれなことに気づいてしまった。さてさてイギリスに来たらインド料理!ということでベティ―に素敵なディナーに招待して頂きました。とても美味しい。明日はインペリアルカレッジまで行ってきなさいな、ということで10時ごろホテルに戻り力尽きた。

図1:城壁のパーキングにコインを入れるハンナとサム

 

2月20日(木)、曇り。朝4時ごろに目が覚め、再び別の磁気嵐が始まりつつあることに気づき、アラスカのカメラを設定し終わったのが朝5時過ぎ。磁気嵐なのでエコノミーモード負担を倍に設定してみた。NASAポスドク仲間でオフィスメイトだったジョナサンを訪ねてロンドンへ。カトリーナのメモにしたがって完璧に電車とチューブを乗継ぎ、霧のような雨でずぶ濡れになりながらも無事にインペリアルカレッジに到着。みなさん傘をささない理由がなんとなくわかってきたような。サウスケンジントンの駅を出ると博物館がずらり。冬休みの子供たちが行列。その先に見えてくるインペリアルカレッジは想像と違ってガラス張りだったりしてモダン。ハックスリーという建物を探し出し、とうとうジョナサンと何年ぶりかの再会。たぶん6年ぶりくらい。第一印象、お互い物理的にデカくなったと思っているに違いない。ひととおり何がどうなって今こうなってるか、などなど話が尽きない。名所をぐるっと案内してもらいつつパブでランチ。普通に宮殿とかあるし、これは大学の立地がヤバすぎる。ジョナサンのオフィスに戻って最新の磁力計のラボも見せてもらった。午前中は主には理論的な話、午後は主には宇宙天気の話。サウサンプトンに戻ってきたのが夜8時すぎ。思い切って会いに来てよかった。

図2:インペリアルカレッジの外を散歩中のジョナサンと私

 

2月21日(金)、晴れ。起きたのは朝の7時前。時差ボケが治った。9時出勤。早口すぎて何言ってるかわからない背の高い大学生が部屋に入って来て、まるっきり何言ってるかわからない。ほとんど英語とも思われない。しょうがないので適当にあしらって何食わぬ顔で研究作業を続けてるうち、セミナーを聞いていたという学生から連絡が入り、とうとう何言ってるかわからない大学生3人に取り囲まれて、まゆげをハの字にしてしょんぼりしていたところにサムが登場。あとはまかせた。11時ishにカトリーナから「ティー」の号令。ティーに出動。エクセレントなオチを求められても困るので、先手を打って見知らぬ広報関係の美人をつかまえてオーロラ3D作品を見せてメルアドを教えてあげた。メールはまだ来ない。昼はサムとカフェに出かけてチリドッグをゲット。ナポリタン的にうまい。午後はサムにNO研究の面白さについて弁じて、バッタの耳と超音波のセミナーを聞いて、ケーキを2つ食べた。いろいろあったサウサンプトン大学の滞在もこれにて終わり。空港までのバス予約など、ノルウェーへ北上するための準備に入った。(次週、ノルウェー編へつづく)